HOU一級建築事務所

philosophy ~想い~
HOU一級建築士事務所の考え

山内研とHOU一級建築士事務所 40年間の歩み誰のための建築、誰のための建築家か

人は衣をまとい、腹を満たし、寝たり起きたり、まさに衣食住を日々繰り返している。時にはデザイナーの作った衣服であり、料理人の創った食であったりするけれど、ごく普通の日常はどうであろう。僕の中での建築も特別な日々のモノではない。ここに掲載するのは、一般教養の一貫としてものづくりに興味を持ってHOUに集まってきた人達と、日常の出会いの中で町の人達とのコラボレーション、40年間の記録の一部である。

40年の間にHOU事務所には多くの人達が関わってきた。前職も様々で、中には各種の職人、諸々のデザイナーと、いわゆる建築教育を受けていない人達も多くいた。建築は人間として公正なジャッジができて、広い目で美しいモノを見るココロがあれば、誰でもいつからでも創れると思っている。

HOU事務所は世の中の景気が悪くなるほど忙しくなる。銀行に返済を迫られ先祖代々受け継いできた土地を競売にかけられる寸前に相談に来る人、そんな人達にのために建築を通してどうしたら生活再成ができるかを考える事務所だからである。

そんな仕事ぶりを見て近年HOU事務所に集合住宅の建替案件の依頼が数件続いている。近隣住民や地権者の合意形成もさることながら、ときには10数年に及ぶ、建築行政のとの闘いを経て完成に至る喜びは格別なものがある。

山内 研